大雨で甚大な被害を被った岡山県の真備町ですが、実は金田一耕助と深い関わりがあったのですね。
というのも、作者の横溝正史が1945年から3年間ほど真備町の岡田という地区に疎開していたのです。
代表作の一つとされる「本陣殺人事件」はその間に執筆されたものです。
ちなみに「本陣」とは江戸時代に大名や旗本の宿泊先として指定された地元有力者の邸宅などを指します。
一般の旅館とは違うんですね。
真備町の隣に矢掛町という町があり、今も旧矢掛本陣石井家として公開されています。
恐らく横溝正史はこの矢掛本陣をイメージして作品を執筆したものと思われます。
この邸宅で実際におどろおどろしい事件があったという意味ではありません。念のため。
さて、その真備町岡田では毎年「1000人の金田一耕助」というイベントが開催されています。
ところが今年は大災害の影響により開催が危ぶまれていました。
しかし、地元の熱意や全国の熱烈な金田一ファンからの後押しもありなんとか今年も開催にこぎ着けたとのことです。
2018年は11月24日開催です。
毎年、金田一耕助に扮した1000人ものファンが真備町を埋め尽くすのです。
今年はイベントで使用される放送機器や小道具が水に流されたりして予算的にも厳しい状況が予想されていたそうですが、それもファンや有志の寄付金によって賄われたのです。
ファンはありがたいですね。
時間の許す方は当日、圧巻の1000人金田一を見に行かれてはいかがでしょうか。