地元岡山のテレビCMで「日本一ウインカーを出さない県、岡山!」と自虐的に叫びながら逆に交通ルールの順守やマナーの徹底を呼びかけるものがありました。
それがネットでは結構話題になって全国的に岡山のドライバーはみんなウインカーを出さないんだと言う悲しき誤解を生んでいるようです。
岡山のドライバーがウインカーを出さない件、根拠はあるのか?
そもそもこのCMは岡山トヨペットというトヨタの自動車販売会社が流していたものです。
とするとトヨタほどの名の通った会社が何の根拠もないCMを流すとも思えませんので何がしかの裏付けはあるのだろうとは思っていました。
気になったのでいろいろと調べてみましたら、どうやら根拠はJAFのデータだったようです。
2016年にJAFが「交通マナー」に関するアンケート調査を行いその結果を公表しているのです。
調査は6月15日~30日の間に全国の自動車ユーザーに対してインターネットによるオンラインアンケートの形式で行われました。回答者は全国で64,677名だったようです。
内訳は男性が81.9%、女性が18.1%。年代別では10代・20代が2.1%、30代が6.0%、40代が20.5%、50代が29.9%、60代が30.1%、70歳以上が11.5%でした。
目を引くのは50代、60代の回答数が多いことですね。意識調査ですからこのあたりも影響しているのかもしれません。
アンケート項目は、前方の信号が青に変わる前に発進する車が多い、信号機のない歩道で歩行者が渡ろうとしているのに一時停止しない車が多い、など自動車の運転中にドライバーが感じることを10項目挙げています。
その中に「ウインカーを出さずに車線変更や右左折をする車が多い」との項目があります。
その質問に対して「とても思う」と答えた岡山県人が53.2%だったのです。これが全国ワースト1位の率だったということが根拠になっているようです。
岡山のドライバーはウインカーを出さない人が多いと、岡山のドライバー自身が認めているのですね。
実際、岡山のドライバーはウインカーを出さないのか?
私も運転歴30数年のベテランです。通勤はもちろん、仕事でも県内を走り回り年間走行距離は3万kmにも及びます。
そんな私が感じるこの疑念の答え、ズバリ、ウインカーを出さない車が多いです。
車と言うより「人」「ドライバー」でしょうね。
実はJAFがこのアンケートを行うずっと以前からこのことは感じていました。
自分も岡山のドライバーですが、岡山県人でウインカーを出さない人のなんと多いことか!
左折でウインカーを出さない、急に曲がるから後続の私は思わず急ブレーキなんてこともしょっちゅうあります。
片側2車線道路での信号待ち、右折のウインカーを出していない車の後ろに付けて待っていると、信号が変わったとたんに右折ウインカーを出す車。
後ろに付けている私は動くに動けずそのまま待ち状態。
最初から右折のウインカーを出していればその後ろには付けませんよね、自分が直進したい場合。
なんと後の人のことを考えない人が多いことか。マナーもなにもあったもんじゃありません。
中でもひどいと思うのはやはりウインカーを出さずに急な車線変更をする車です。
それもほとんど割り込みという状態ですね。
そりゃ~事故の元になります。
岡山県民である私が感じるのですから他県から来られた人たちはなおのこと感じられるでしょうね。
本当に恥ずかしいことです。
次に理由を考えてみましょう。
なぜ岡山のドライバーはウインカーを出さないのか
もちろんきちんとウインカーを出し、マナーを守って運転している人も多いのです。
岡山のドライバーが全員ウインカーを出していないということではないのです、当然ですが。
それでもやはりウインカーを出さないドライバーが多いということは認めざるを得ません。
一体なぜ岡山のドライバーはウインカーを出したがらないのでしょうか。
これはもはや想像でしかありませんが、ウインカーを出さないことがカッコいいとでも思っているのでしょうか。意味不明ですが。
あとはいちいち面倒だからとかいう理由でしょうか。それなら車を運転する資格がないとも言えますがね。
このマナー向上はなかなか成果を上げられるものではないという気がします。一筋縄では行かないと申しますか。
根本的に運転教育からやり直さなければならないでしょうね。
警察も頭が痛いところだと思います。
今の若い人たちに徹底した安全教育を施し、我々世代の悪しき習慣を身に着けてしまっているドライバーが次々と引退をしていけば徐々に県内の交通マナーが改善されていくかもしれません。
気の長い話です。